右肩上がりのアニメビジネス5〜現在の第三次アニメブーム1
1970年代末から起こった第二次アニメブームはOVAの全盛を経て1990年代にはいると一旦沈静化する。そして1990年代中盤のある作品をきっかけに第三次アニメブームが巻き起こった。
その作品が『エヴァンゲリオン』である。1995年10月開始のこのテレビシリーズは放送開始から爆発的な人気を呼んだ。それは宇宙戦艦ヤマトのケースのように社会的な現象となった。
おそらくエヴァンゲリオンは単独テレビシリーズ(26話)としては国内最強の作品ではないだろうか。その瞬発力もさることながら注目すべきはその息の長さである。オンエアー開始から12年経った現在でもその人気は衰えず9月1日公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』でその実力をまざまざと見せつけた。
『鉄腕アトム』や『宇宙戦艦ヤマト』など時代を画した作品であっても10年も経てば相当記憶が薄れてくる。その点エヴァンゲリオンは新しいファン層を巻き込んで拡大する気配さえある。
しかしながら、現在に至る第三次アニメブームの大きな特徴はエヴァンゲリオンのみならず単独でも歴史をつくるような作品が同時期に現れたところにある。
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