右肩上がりのアニメビジネス7〜現在の第三次アニメブーム4
2000年代に入り『千と千尋の神隠し』以降、一世を風靡するような作品は出ていない。『ハウルの動く城』も興行収入196億という歴代4位数字は残したものの、『千と千尋の神隠し』が持っていたようなインパクトには欠けていた。その意味でここ数年間アニメ総体としての評価は上がったものの社会の耳目を集めるようなアニメはなかった。
しかしながら、それにもかかわらずテレビアニメを中心とする製作数は減っていない。おそらく現状で2006年が過去最高のテレビアニメ製作を記録したかと思うが、これは未だに第三次アニメブームが続いているという証拠である。なぜ未だに衰えないのであろうか。
その鍵を解く秘密はアニメブームを支えた要因を調べるとわかる。幾つもの要因が折り重なっているが、第一次アニメブームから第三次アニメブームまでそれらの要因を積み重ねることでアニメは発展してきた。次回からは右肩上がりのアニメ産業を支え続けてきた要因について述べてみたい。
コメント