第7回東京国際アニメフェア②〜伸び悩みの印象を受けたビジネスデー
前回アニメフェアの動員について述べたが、2006年から急速の数字が伸びはじめたその理由のひとつに「民営化」が挙げられるであろう。これは、2006年から主催・運営の主体が東京都から動画協会に移行し、専門スタッフが運営主体になることによって一層の効率化・スピードアップがはかられるようになったことを指す。それが直接の原因となったかどうかは検証が必要であろうが、比較的近くで見ていた人間の印象としては動員の増加に結びついるのではないかと思われた。
以下、今回開催中に会場を見た感想を思いつくままに述べてみたい。
3/27(木)、28(金)ビジネスデーの印象であるが、二、三年前まであった活気が薄れている印象を受けた。そうした活気は、おそらくwebなどのIT系企業や東南アジアから来たバイヤーによってもたらされたものであると思うが、昨年あたりからその種のビジネス関係者が少なくなったように思える。これはマーケットとしてのアニメフェアに対する評価でもあるのだろうが、どうもビジネス面では他の国際マーケット並の成果が出てないような気がする。直後に開催されるカンヌのミップTVなどに比べるとビジネス的な評価は未だに低い。
その原因のひとつに国際対応が出来ていないということがある。国際的なマーケットと銘打っているが、各ブースや会場を含めたアニメフェア自体が国際(英語)対応になっているとは言い難い。国内の流通網はケータイなどの新しいメディアを除いてほぼ完成されている。従って、3Dアニメの需要が大きく伸びるなどの新しい展開がない限り、内向けのビジネスをやっても効果は薄いと思われる。
二、三年前まではIT系の人間がコンテンツを求めて彷徨う姿が見られたが、今は落ち着いてしまった。また、同様に以前は多かった中国などアジアからのビジネス関係者も減ったように思える。先に述べたように落ち着いてしまったといえばそれまでかも知れないが、海外マーケットにおける伸びしろまだまだあるはずなので、やはり海外に向けて強化していくべきであると考える。
それに対し、熱気があったのが土日の一般デーである。
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