境真良『テレビ進化論 映像ビジネス覇権のゆくえ』(講談社現代新書720円+税)11〜日本の放送コンテンツはレベルは高いが・・・
新聞、音楽、雑誌、映画といったオールドコンテンツは何れも国際競争力がいまいちで苦戦するであろう。それでは、テレビコンテンツはオリンピックに参加したとして果たしてメダルはもらえるのであろうか?
このジャンル関していえばアメリカが圧勝であろう。質はもちろんだが量的に見てもアメリカ製の番組シェアは圧倒的に高くカリブ海諸国などではテレビ番組の8割はアメリカ製であるという。
それに対して日本は例外的にアメリカに対する依存度が低いプログラム編成となっている。これは「アニメビジネスがわかる本51」以降で取り上げた「鎖国化」の影響もあるかも知れないが、一般的に言って日本のテレビコンテンツは相対的に高いからであろう。
おそらく日本のテレビ番組もメダルを獲得できるレベルにあるであろうが、アメリカとの差は余りにも大きく、まだ胸を張って世界に誇れるレベルではない。前にも述べた「発掘!あるある大事典Ⅱ」のような製作の仕組みでは限界があり、1時間ドラマに1億、2億かけるのが当たり前のアメリカと同じレベルとは言わないが、せめて韓国の「大王四神記」並のものはつくって欲しいものである。
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