第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」7
劇場アニメの可能性3
ブルーレイの伸張が支えたアニメパッケージ回復
2010年、前年度比売上が下がったジャンルである。
【減ったジャンル】
1)アジアの映画(20.1%)
2)海外のアニメ以外の子ども向け(55.2%)
3)海外TVドラマ(69.1%)
4)海外子ども向けアニメーション(70.8%)
5)成人娯楽(78.6%)
6)スポーツ(78.8%)
7)洋楽(80.6%)
8)邦画(84.2%)
9)日本のアニメ以外の子ども向け(93.2%)
10) 学校教育・企業教育・語学教育(95.7%)
11) アジアのTVドラマ(96.7%)
というように、売上が減ったジャンルの方が多い。売上的には邦画234億円が一番大きく、海外TVドラマ173億円(随分減ったものである)、アジアのTVドラマ137億円といったもので、あとは100億円を切っている。従って、全体の売上的に見てもアニメが伸びた意味合いは重要である。
アニメの売上が増えた理由はブルーレイ売上の大幅な躍進である。アニメファンのコレクター趣向が改めて確認されたわけであるが、これがDVDの時のように旧譜を巻き込んでの需要だったら、もっと伸びていたかも知れない。映像のクオリティがアップするのはいいことであろうが、昔のアニメがブルーレイでの視聴に耐えられるかどうかというパラドクスが旧譜の買え換えを阻んでいるのも、ある種自然な道理であろう。
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