アニメビジネスがわかる本217

『アニメプロデューサーの仕事論』 

（キネマ旬報映画総合研究所・編／1,200円）

名作アニメを生んだ５人のプロデューサーが語るプロデュース論

 

最近キネマ旬報映画総合研究所がアニメに関する本を立つ続けに発刊した。5月に『キネ旬総研エンタメ叢書“日常系アニメ”ヒットの法則』、そして10月が本書である。

『キネ旬総研エンタメ叢書“日常系アニメ”ヒットの法則』も、失礼ながらこの種の本としてはキチンと分析が出来ていたように思う。何せ、私の本からの引用がたっぷりあったから（笑）。

その次が本書であるが、ここにいう５名のアニメプロデューサーとは、プロダクションIGの石川社長（髪型が変わりましたね）、ボンズの南社長（Ａ１の植田さんの薫陶が大きかったんですね）、角川書店取締役の安田さん（『アニメック』にいらしたんですね）、サンライズの内田社長（吉井さんと同じ年に入社しているんですね）とキング大月専務（どうして獣医学部に行かれたんでしょうか）の対談である。

なかなか各自の語り口がうまく表現されていて面白い。プロデューサー論が少ない日本にあってこの種の本は貴重である。今までジブリの鈴木さん、小集プロの久保さん位しか出てなかったが、今後はどんどん出て欲しいものである。

といいながら、ひとつだけ文句がある。写真が良くない。特に内田さんと大槻さんの写真は「切腹もの」ではないか（大げさかな）。もう少し明るく撮って欲しかった（対談の内容は十分に明るいが）。