第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」14
ジブリの位置付け4
ポストジブリはやはりジブリ?
ジブリの位置付けというテーマで書いてきたが、これは日本のアニメ産業にとっても非常に重要なことである。『もっとわかるアニメビジネス』にあるデータでも分かるように、ジブリが築き上げたMAX300億円の市場は莫大である。
もし、ジブリ自らこの市場を再獲得、あるいは他のスタジオが獲得するなりしなければ、そっくり失われてしまう可能性がある。産業界にとっては誠に重大な問題なのである。
ジブリが築き上げた市場に挑戦するスタジオはないのであろうか。あるいは、ジブリに挑戦するのはやはりジブリしかいないのか。『もっとわかるアニメビジネス』で私は細田氏に期待したいと書いた。ジブリと同じ様なテレビ局×配給会社のタッグが組めれば十分可能性はあるのではないか。
今年10月までの劇場アニメの経過を見ると、昨年より本数が減っている模様である。テレビアニメからシフトが起こっていると書いたが、実際はそう簡単でもないようである。来年以降の動向に注目したい。
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