第六章「激動の10年 その他篇」海外販売5
All Nippon Entertainment Works5
All Nippon Entertainment Worksの効率性
日本のコミック原作の映画化も今ひとつ。ハリウッドはトレンドに敏感で『ドラゴンボール』『スピードレーサー』の結果で見切られたところもあるのではないか。
好調なのは『バイオハザード』と『トランスフォーマー』であるが、前者はともかく後者の映画での原作はハズブローのクレジットになっている。タカラトミーはどこへ行ってしまったのだろうか?
いま、ハリウッドでの映画化候補として『Death Note』『AKIRA』『ゴジラ』の名前が挙がっているが、彼らは過去作品をリメイクするだけで充分な程の自国作品を抱えている。従って、日本の原作が無条件でウエルカムとは言い難く、余程のモチベーションが働かない限りリメイクが簡単に進むとは考えられない。
また、ハリウッドではマーベル原作の映画が次々と公開されている。来年からはDCコミック原作作品が目白押し。日本同様、知名度を考えると自国のIPを映画化した方がヒットの確率は高い(まあ、アメリカはDCとマーベルしかないので、それほど原作が続くとは思えない。その時に日本のコミックが見直される可能性があるかも知れないが)。
こうした状況を鑑みると、今回のプロジェクトから生み出される脚本は、原則毎週何百、何千と書かれる脚本と同じ地点からのスタートであり、選ばれる確率としては決して高くはないのではないか。
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