第八章「アニメ企業研究 国内篇」4
やはり気になるジブリ1〜コクリコ坂から
東映アニメーション、サンライズの他で気にかかるのは、『もっとわかるアニメビジネス』でも書いたがやはりジブリである。特に、『コクリコ坂から』が邦画興行収入のトップを守れるかが注目されるところである。
10月末に『ステキな金縛り』、12月に『怪物くん』が公開され、前者の興行収入は既に40億円台に到達、後者はファーストウィークエンド(5億8103万円)の数字がGANTZ(5億5015万円)やコクリコ(5億8734万円)とほぼ同じというスタートを切った。GANTZが35億、コクリコが46億なので、怪物くんのコクリコ超えは難しいにしても可能性がないわけではない(業界慣習だと2013年映画にカウントされるのだが、私としては公開年にこだわりたい)。
それにしても、大震災があったにせよ今年の映画興行は厳しかった。洋画は100億円超えの作品一作もなく(昨年はアリス、トイ・ストーリー3が100億円超え)、邦画も50億円超えがないという状況であった(昨年はアリエッテイ、海猿、踊る大捜査線3)。アニメもコナンなどは検討したが(10年32億→11年31億)、ドラえもん(10年31.6億→11年24億)とジブリ作品(10年92.5億→11年46億)は非常に厳しかったと言ってもよいであろう。
ところが、年末にまた違った状況が出現するのである。
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