第八章「アニメ企業研究 国内篇」11
アニプレックスの時代5〜アニプレの強さ1
アニプレの強さを類推すると、やはりソニーに行き当たるのではないか。ここで言うところのソニーというのは色々な側面を含んでいるのだが、最終的には体力を含む企業力であると思う。
これは実際にアニプレと取引のあるスタジオの代表から直接伺った話である。
それによると、アニプレの強さはプロデューサーにあるという。全盛期のバンビジやジェネオンにいた様な若くて元気のあるプロデューサーがいるのだそうだ。
そうした人材を集められるのはやはりソニーならではないかと思う。ちなみに、アニプレの採用はソニーミュージックグループ一括で行うのだそうだ。例えアニメ志望であってもそこに行けるかどうかはわからないのだそうだが、EMIの出版部門を傘下に収めたソニーミュージックは現在世界最大の音楽メーカーとなった。そこを志し入社する人間は相当優秀であろう。
そして、おそらくソニーグループの中で後発であるアニプレには、いい意味でまだまだ進取の気風が溢れているのではないかと思う。多分、色々挑戦で出来る雰囲気が醸し出されているではないか。アニプレの企画を見ていると結構先鋭的なものが多いのはそのためであろう。
ということで、アニプレの強さのひとつは人材にあるということであるが、現在はそういった優秀なプロデューサーが冒険出来る体制にあるからなのであろう。角川書店の安田猛氏曰く、プロデューサーの役割はビジネスの創出である。その意味でアニプレのプロデューサーはその職責を全うしているようだ。
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