『著作権の世紀―変わる「情報の独占制度」』
(福井謙策/集英社新書756円/2010年1月)
わかりやすい実例解説
前の回に登場した福井謙策氏による著書である(いま調べたら2冊あった)。前作『著作権とは何か』から5年後の著作になり、その間に起きた著作権問題を中心に内容が展開されている。
「村上隆VSナルミヤ」「槇原敬之VS松本零士」「おふくろさん事件」など記憶に新しい事例が取り上げられている。そして第六章では「変容する著作権」として著作権リフォーム論、DRM、パブリック・ライセンスへの言及が行われている。
本書は自分の著作権知識を更新するのに適している。今後おそらく定期的に刊行される著者の新刊も読めば都度最新情報が書き換えられて行くであろう。そして、おそらくはそのタームが現実に起きている事象の加速と共に短くなっていくものと思われる。
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