右肩上がりのアニメビジネス5〜宇宙戦艦ヤマトと第二次アニメブーム
1960年代はアニメが子どもに定着した時代であった。しかし1970年代に入ると状況が変化してくる。青年層向けアニメの登場である。
海外ではコミック同様アニメは子どもが見るものという基本的なコンセサイスがあり大人が見ることは希である。しかし日本では大人がマンガを読みそしてアニメも見る。
新しいアニメ視聴層が顕在化したのは1970年代中盤以降に起こった宇宙戦艦ヤマトブームによってであろう。ヤマトの劇場公開を徹夜で待つ青年達は社会に驚きをもたらし、アニメは子どもだけが見るものではないという印象を強く与えた。
ヤマト出現以降一斉に青年層向けに企画されたアニメが登場する。『銀河鉄道999』や『機動戦士ガンダム』『幻魔大戦』といった進化・深化したキャラクターと複雑なストーリーを持つアニメが次々と現れた。こうしてアニメは青年層以上の男性層に浸透していき、その結果1970年代末から長期的な第二次アニメブームが起こるのである。
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