『中国動漫新人類』に見る中国動漫事情㉑〜中国製アニメのビジネスモデル/正規と海賊が一緒になっている中国市場?
アジアの市場はアメリカや欧米から比べるとかなり低く、その中でも中国の数字は韓国や台湾、香港より低いレベルにある。これは中国市場がどれほど大きくともそこから収益を得られたいないということである。からそうした現実を考えると中国のアニメ製作者だけがそれほど収益を上げているとは思えない(まさか、中国製アニメだけにロイヤリティがキチンと支払われているとは考えがたい)。
もし、私の推測通り放映権料が安いと嘆く中国のアニメ製作者がそれほど儲かってないとするならなそれはどういうことであろうか。もちろん、単にヒット作が少ないだけということも十分考えられるが、そこには根本的なビジネスモデルの欠陥があるのではないだろうか。
動漫関連市場が10兆あるにも関わらず潤わない製作者。そこで考えられることは、市場売上が間違っているか、あるいは売上は間違っていないがロイヤリティが支払われてないかどちらかであろう(むろん、両方の場合もあるだろうが)。
今までのは日本とビジネス条件が同じであるという前提での話であったが、もし製作者にロイヤリティ等が支払われてないのなら、この金額や放映権料が少ないと嘆くアニメ製作者の言葉に俄然リアリティが出てくる。ひょっとして(いやしなくても)日本のように正規マーケットと海賊マーケットの厳然たる区別が中国にはないのではないか。あるいは過大に市場を評価しているかどちらしかない。
コメント