『中国動漫新人類』に見る中国動漫事情㉒〜中国製アニメのビジネスモデル/中国の製作者も日本の製作者も市場の前には同じ立場
中国のアニメ製作者が一発当てて大儲けしたという話はあるのだろうか。ベンツを乗り回しているとかビルを建てたとか(日本でも余り聞かない話ではあるが・・・。大昔、カンヌの映画マーケットに行ったとき、ひときわ目立つ豪華クルーズがあって、さすがにフランスの貴族は凄いと勝手に思いこんだら、ヤマトの西崎さんの船だった・・・)。大体そういう話は放っておいても直ぐに伝わるものだが、中国事情に詳しい関係者からも余り聞いたことがない。10億円市場から収益は得られているのか?
考えてみれば(考えなくても)中国ではパッケージもグッズのほとんど海賊版である。まさか中国産アニメだけが、DVDもキャラクターグッズも正規品ということもあるまい。それを考えると、どうも中国のアニメ製作者も日本のアニメ製作者と基本的には同じ立場におかれているのではないであろうか?違いがあるとすればゴールデンタイムで放映できるといった優遇政策くらいなのではないか。
もちろん、正規のDVDやキャラクターグッズから収入を得ている中国のアニメ製作者もいるであろう。だが、そのレベルは正規の商品から収入を得ている日本のアニメ製作者と同じようなものと思われる。やはり日中のアニメ製作者は10兆円の中国市場を前にしながら同じ悩みを抱えていると思われる。
そこでわき上がる疑問がある。彼らはどのようにして製作費を得ているのかということである。
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