『「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た!』(馬場康夫/講談社1,400円税別)
ディズニーランド招聘の事実
ディズニー関連でもう一冊。ディズニーの事業は伝統的にスタジオ部門とコンシューマー部門、それにパーク・アンド・リゾート部門の三つであったが、ABCの買収以来大きな比重を占めるようになったのがメディア・ネットワークス部門である。その中心は「ABC」や「ディズニー・チャンネル」であるが実にディズニー全体の実に売上の42.4%(07年度)を占めるに至っている。
そして、メディア・ネットワークス部門に次いで売上非常が高いのがパーク・アンド・リゾート部門(29.9%)である。ディズニー全体の売上のほぼ1/3にもなるが、日本のディズニーランドが占める割合はそれほど大きくないと思われる。なぜなら、日本のディズニーランドは直営ではないため、他のディズニーランドから比べれば売上が低いと推測されるからである。
本書はなぜ日本のディズニーランドが直営ではなかったのか、また事業主体となるオリエンタルランドがどのようにディズニーと交渉し開園までこぎつけたのかについて一種のサクセスストーリー仕立てで描かれている。
実はこの本を見逃しており、つい最近その存在に気が付いた次第であった。小谷正一、堀貞一郎の二人がディズニーランド招聘のキーパーソンであるが、同時に日本のエンタメ界に非常に関わりの深い人物であることも本書で知り得た。エンタメに関わる人間ならこの二人を含めなぜディズニーランドが日本に来た経緯位は知っておくべきであろう。
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