中国アニメ漫遊機/The Way To China Animationその6
杭州アニメフェア初日、特にオープニングセレモニーがある訳でもなく、淡々とセミナーなどが続く。今日から本番であるが、展示会場はまだ準備が整っていないブースも結構ある。何事も大らかな中国らしいスタートである。
何故中国動漫に興味を持ったかについて前回述べたが、もちろん理由はそれだけではない。ここ数年、確かに中国アニメに対する事業欲は旺盛である。今年3月に開催された東京国際アニメフェアにおいては中国文化部が日本のトップ企業並みの展示スペースを確保し、中央電視台(CCTV)などの大手企業を引き連れて派手に中国アニメのPRを展開するといった光景が見られた(写真は杭州アニメフェアの一番いいところに出展していたCCTVブース)。中国のテレビはなんといってもCCTVのようである。
また、中国市場から閉め出されているという(政府規制で日本製アニメは事実上の上映・放映・発売禁止状態にある)現状を打破すべく、『三国演義』(タカラトミー/北京輝煌動画公司/フューチャー・プラネット)のような日中合作アニメも生まれつつある(5月からCCTVでオンエアーとのこと。結構迫力ある映像なので日本でもイケるのでは。写真は杭州アニメフェアでのタカラトミーブース。中国サイドから出展していたようで日系企業よりいい場所にあった)。
明るい話題が少ない昨今の日本のアニメ市場を見ても隣の芝生は気になるところであるが、果たして今後日中間で今までとは違った局面が生まれる可能性があるのか、実際に現地を訪れてこの目で確かめてみようと思ったのが今回の杭州アニメフェアへ行こうと思ったきっかけのひとつでもあった。また、幸運にも経産省の計らいでほぼ時を経ず大連と北京を訪れ、中国のアニメ製作事情も伺い知ることも出来たのが今回のレポートへと繋がったのである。
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