『「萌え」の起源』 時代小説家が読み解くマンガ・アニメの本質
鳴海丈著(09年9月/PHP新書/税別740円)
「萌え」の原点はどこにある?
アニメの脚本も手がける時代小説家、鳴海丈氏。確か以前はアニメ業界にいたと何かで読んだ記憶があるが・・・
氏と年齢は一歳しか違わない私であるが、「萌え」とは無縁であった。少なくとも氏が述べる「萌え」の原点である手塚治虫(正確に言うと日本の伝統としてあったその要素を結実させたということになろうが)を読んで萌えたことはなかったような気がする(その代わりにビートルズに萌えたが・・・)。
本書は「萌え」を通じて語られる日本文化論である。日本人が長谷川伸や子母澤寛の小説になぜ「萌える」のか一度読んで確かめて欲しい。そうすれば、それが日本人の心性のルーツに根付いているのかわかるであろう。
それにしても、やっぱり手塚であったか・・・・
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