『アニメが「ANIME」になるまで』
フレッド・ラッド&ハーヴィー・デネロフ著/久美薫訳
10年3月/NTT出版/各2,800円(税別)
今回からどんどん本を紹介することにした。まとまった書評を書こうとするとつい遅くなってしまうだが、なるべく早く紹介した方がいいと思うので、情報性を優先し読んでないものも含めてサクサク書いてみようと思う。
ということで、『アニメが「ANIME」になるまで』であるが、これは以前紹介した『Astro Boy and Anime Come to the Americas: An Insider's View of the Birth of a Pop Culture Phenomenon』の翻訳である。必読書なので是非一読するようお勧めする。
『キャラクターメイキングの黄金則』
金子満著/10年10月/ボーンデジタル/各3,200円(税別)
出来たての本である。だからまだ読んでいないが東京工科大学の金子先生の本である。大学の教えや公的役職をなるべく控えて執筆に専念したいとおっしゃってたが早くも3冊目となった。
キャラクターづくりのための入門書であり、『シナリオライティングの黄金則』同様、指示に沿って進むと必ずキャラクターを創造できるようになっている。読んでないので偉そうなことは言えないが、斜め読みした感じではそうである。大塚英志氏同様、教育機関で十分使えるメソッドではないか。
『俺の後ろに立つな』
さいとうたかお著/10年6月/新潮社/各1,300円(税別)
さすが新潮社、内容は結構硬派である。若き頃のハチャメチャなエピソードなどが語られていると思ったが幸福論、教育論、国家論などが展開されていて驚いた。
しかしながら、本文は159ページまでしかなく、それ以降は年表&作品目録である。ちょっと少なくないか、新潮社さん。新書でもよかったのでは?
『マンガ脳の鍛えかた』
本宮ひろ志、車田正美など/10年3月/集英社/各1,905円(税別)
「少年ジャンプ」40周年記念出版ということであるが、インタビューしたマンガ家の顔ぶれが凄まじい。本宮ひろ志、車田正美、秋本治、ゆでたまご、鳥山明などから尾田栄一郎、久保帯人、岸本斉史まで超豪華メンバー。ジャンプでしか絶対に揃えられない面子である。
こうして改めて読むと日本のマンガ家は凄いと感じるが、それを育てたジャンプは世界的にも類がない才能輩出機能である。その意味で編集というよりがタレントプロダクションに近い組織と言えるのではないかと思う。実際、マンガのアニメ化やその後の展開において、ドラマや映画における有力タレントプロダクションと同じような行動パターンを示す。ということで、ジャンプの編集部さん、ジャンプアニメのQTV配信の際は宜しくお願いしますね。
コメント