『パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)』
(安藤健二/11年1月/洋泉社1,600円税別)
必見、渾身の力作
「待ってました」と声を掛けたくなる本が出た。以前からアニメと遊興系ビジネスとの関係というのはアニメ業界にとっての研究課題であったがこの本がズバリど真ん中直球で書いてくれた。
書かれてあるほぼ全てが非常に興味深いことばかりである。ところがである。どんどん読み進む内に突然自分の名前が出てきてビックリした。そういえば著者にインタビューを受けていたのだ。その事は覚えていたがこのテーマだとは完璧に忘れていた。手帳を見たら09年12月1日とあった。1年以上前のことである。
まえがきに書いてあるが執筆に1年以上かかったそうだ。その最大の理由は取材拒否とのこと。とにかく断られ続けたそうである。読んでみるとアニメ界で取材を受けて実名で答えているのはジーベックの下地社長と自分だけだったとは、予想されたことだがそりゃあんまりだわな。
で、自分のインタビューを見ると、時間が経って記憶が定かではないこともあり時制やニュアンスがちょっと違うんじゃないかなと思う部分もあるが、大筋ではこんな感じでしょう。ただ、ドラゴンボールに関してはわざわざブルーレイで見る必要はないんじゃないかなと言ったつもりだが、本文ではどう書かれているかについては手にとって確認して下さい(笑)。
しかし、余程取材拒否に腹を据えかねたのであろうが、パチンコを含めた各社の取材拒否の理由が書かれてあるので是非読むように。これだけでも楽しめます。特にゴンゾの件(くだり)が秀逸?であるが余程腹が立ったんだろうね。
まあ、しかし1年以上もご苦労様でした。今後筆者はパチンコ界はともかく、自分の仕事に関係の深いアニメ業界からのインタビューが困難になる可能性もあるので、みなさん印税お布施して上げて下さいね。
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