「アニメエキスポざまあみろ」発言の裏にあるもの
昨日東京国際アニメフェア2011年の合同報告会に出席した。報告会といっても大震災があり開催されなかったので内容はごくあっさりしたものであった。そして、その席上で標題の都知事発言があったことが報告された。実は18日あったこの件、全然知らなかった。出席していた実行委員でも挙手したのはごくわずか。
これは、コミック10社会の反対で有名になった都条例も一般社会では単なる「エロ本の取り締まり」というレベル程度で認識されていることを意味しているのではないか。まあ、そんなことはよくあることだし、反対する理由も見出し難いので、敢て話題にするレベルのものでなく、要するにこの件に関してはもはや社会的関心が薄いということなのであろう。
ニコ動での都知事の発言を読むと、途上例の本質は表現を規制することではなくそういった本を子どもが読めるところに置くなということにある。官僚出身の都知事ならともかく、作家としてかなりハードな表現をして来た石原慎太郎が言うのだからその通りであろう。そして、そのレベルの規制なら諸外国では当たり前、ポルノの売り場は明確に分けられている。
一時、ヘアーヌードというものは流行った時期があったが、考えてみれば子どもが手に出来る雑誌にその様な写真が掲載されていること自体、世界水準では異常である(イスラム圏なら死刑?)。表現自体のことを言っているのではない(この種の表現は人類が誕生して以来のものであるし、決してなくならない)。子どもがポルノにアクセスできる環境が問題なのである。
もし都条例の趣旨がそうなのであるなら、逆に大手出版社は協力すべきなのではないだろうか。そもそも自他ともに認める日本を代表する知性と良識の府であり、教育書も数多く手がけていることを考えればむしろ積極的に取り組むべきでは。アリス出版(古いですか?)が反対するならともかく講談社や小学館が目くじら立てるべきものではないのではく、むしろ出版界としての良識を率先垂範して示すべきであろうと思うが如何か。
都条例は正式な手続きを得て成立し、さらに都知事は選挙で信任を勝ち得た訳だから、これ以上条例に反対する拠り所はもはやはない。おそらく社会的理解も得られないであろう。もちろん、都知事が従来の方針を変えるとはとても思えない。この事態に対しコミック10社会はどの様に対応するのであろう。260万票を得て信任された都知事に対しまだけしからんと言うのであろうか。
(ひょっとして出版界が人口が増えない事態を憂い、草食系男子を発情させるべく条例に対し反対するという深慮遠謀があれば別ですが(笑))
>260万票を得て信任された都知事に対しまだけしからんと言うのであろうか。
性的マイノリティを「頭が悪い」と切り捨てた彼の発言を批判するのも断じてまかりならんわけですかそうですか。アニメーター=芸人だからぐだぐだいわず働け論法で嘘八百の業界分析をかました方にふさわしい論法ですなあ。
投稿情報: DFK | 2011/05/22 02:19
おー、ひょっとして「アニメーター」のK96Kさんでは(別人でしたら失礼)。お会いできる日を楽しみにしております。
増田
投稿情報: 増田 | 2011/05/22 07:52