13日の金曜日と土曜日に続けてセミナーがあり、準備もあってブログの書き込みが出来なかった。以下その簡単な報告。
まず、金曜日に行われた「アニメ・クリエーター育成ビジョン/産学共同推進プロジェクト」である。これは日本動画協会がずっと行ってきた人材育成事業の発展形ともいえるもので、具体的な産学の提携まで持って行こうというプロジェクトのためのビジョン共有である。
場所は動画協会のあるUDX4F会議室。登壇者は私の他に、東京藝術大学の教授でアニメーションを教えている岡本先生、日本電子工学院クリエーターズカレッジ長の佐藤先生、デジタルハリウッド大学院の教授で電通コンサルタントの森さん、スタジオジブリのアニメーターであり西ジブリで教えた稲村武志さん、白組副社長の小川さんといった面々であった。準備不足であったが、実際やってみると結構面白かった。
例えばジブリと藝大のアニメーターに対する教え方の共通点。だが、考えてみれば当然かも知れない。以前、ジブリが東京都美術館でやった、「日本漫画映画の全貌」のパンフを見て、ジブリさんが東映動画の血脈を強く引いていることを実感したが、東映動画の初期を担ったのは藝大卒の人間である。ジブリと深いところで結びついているのであろう。
同様に白組にも同様の共通点があった。それは、おそらく白組の創業者である島村社長が藝大卒であり東映動画の公募アニメーター第一期生だったところから来るところのものであろう。また、白組が作品指向であることも関係しているであろう。
人材育成や教育方法については、それぞれ各教育機関、各スタジオでやっているが、そろそろ最低限の共通認識をつくる時期ではないか。それを方法論化し教育機関で教えられれば、スタジオの育成負担も多少軽減できるのではないかと思う。
また、ジブリの稲本さんが言うには、西ジブリをはじめ、アニメーター人材の応募は圧倒的に女性が多いというのにも驚いた。応募で8割、採用では9割近くが女性なのだそうである。アニメ界も女性が増えては来たが、今後はもっと多くなるのは間違いないであろう。
これはセミナー前に聞いた話だが、白組が制作したナキは興行収入14億ほど行ったそうである。アニメで10億を超えるのはジブリ、エヴァ、定番アニメ以外はほとんどない。あらしのよるに(16・5億)が目標だったそうだが、かなり近い線まで行けたので成功と言えるのではないかと思う。ナキはある意味日本のCGアニメのスタート作品といってもいいものである。次回作が楽しみである。
他にも沢山情報があったが書ききれないので割愛する。次回はアニメフェアの開催期間中に行う予定なので是非参加して欲しい(その時はキチンと告知します)。
次回は映画専門大学院大学で行ったCGセミナーについて。
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