日本のアニメの付加価値を出す3〜アニメの収益1
一方、製作費に対する収益の方だが、まず非常に簡単な話日本のアニメはどうやって儲けているのかについて考えてみたい。『アニメビジネスがわかる』ではその収益手段をウィンドウ(収益メディア)順に整理してみた。
まず一次ウィンドウによる収益であるが、これは最初にアニメがリリースされるメディアのことである。これは「上映」「TV」「OVA」の三つのウィンドウがあり、それぞれそのメディアに適応したアニメが製作されている。
それに対する第二次ウィンドウはビデオグラムやPC・ケータイ配信、商品化権、音楽、海外市場における売上である。
日本のアニメ・ウィンドウの特徴は圧倒的にテレビが強いということであろう。劇場アニメ、TVアニメ、OVAの三つを足した年間制作分数の95%はTVアニメ作品である。ところが、収益的には必ずしもテレビ・ウィンドウが支配的かというと必ずしもそうではない。
現在の収益ウィンドウは下記のように多岐に別れている。
1) 上映(劇場、機内上映など)
2) 放映(地上波、衛星BS・CSなど)
3) ビデオグラム(DVD、ビデオなど)
4) 自動公衆送信(PC、ケータイなど)
5) 商品化権市場(グッズ、広告使用など)
6) 音楽関連市場(パッケージ使用、音楽出版など)
7) 海外市場(上映権、放送権、ビデオグラム権、商品化権)
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