日本のアニメの付加価値を出す4〜アニメの収益2グロス市場
前回アニメにおける収益ウィンドウを、①上映、②放映、③ビデオグラム、④自動公衆送信、⑤商品化権市場、⑥音楽関連市場、⑦海外市場とした、これらの小売から得られるのがグロス収益であり、そこからアニメ業界に落ちるのがネット収益である。
この①〜⑧のウィンドウから得られたアニメの小売市場は1兆6400億であるがその構成はどのようになっているであろうか。まずグロス(小売市場)における割合を見てみる。
① 上映 1.24%
② 放映 3.09%
③ ビデオグラム 7.61%
④ 自動公衆送信 0.09%
⑤ 商品化権市場 39.6%
⑥ 音楽関連市場 2.68%
⑦ 海外市場 48.33%
⑦の海外市場がほぼ半数を占めるが、これはその中に上映権、放映権、ビデオグラム権、商品化権全てが含まれているためである。これを見て言えるグロス市場は、
1. 商品化権売上が多い。海外分を入れるとおそらくグロス市場の半分以上がグッズの売上である。その意味でアニメビジネスの主力はグッズビジネスであるといえる
2. 海外のシェアが高い
ということであろう。
次回はネット市場(製作者としての収益)について述べてみたい。
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