『デジタルアニメマニュアル〜工程・知識・用語〜2006—2007』
(東京工科大学編/デジタルアニメ制作技術研究会監修)
『アニメ制作会社の現状と課題』
(独立法人中小企業基盤機構経営支援情報センター)
今回紹介するのは書店に置いてないものである。
『デジタルアニメマニュアル』は企画段階からかかわっていたものであるが毎年新規のテーマを盛り込みながら改訂しているアニメ制作マニュアルである。デジタルと銘打ってあるが内容はいわゆる日本のスタンダードなアニメ制作に対応している。
これを出版しようとした動機は、1990年代後半からアニメの制作工程が急速にデジタル化されて行く中で各制作会社間に語法や手法の違いが生まれはじめたためデジタル技術を普遍化する必要に迫られたからである。
プロ用のマニュアルではあるが全ページカラーの上、図解や場面引用などが豊富で非常に見やすい。日本のアニメ制作における全行程が概観できるアニメ制作ノウハウ書の決定版。
問合せ:デジタルアニメ制作技術研究会
http://www.comsup.jp/dar/index.html
『アニメ制作会社の現状と課題』は「制作会社の抱える問題を整理し、この課題を克服した制作会社のビジネスモデルの整理と分類を行」った報告書であり、アニメ制作会社に対するアンケートを中心にまとめられている。現場の最前線にいるアニメ制作会社のビジネス意識が伺える報告書である。
しかし売上などの数字的データがないのでリアリティに欠ける傾向がある。ほとんど非公開企業なので致し方そこまで踏み込んで欲しかった。
問合せ:経営支援情報センター
http://www.smrj.go.jp/
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