『エヴァンゲリオン新劇場版:序』で見せたQlick.TVの役割
前回『エヴァンゲリオン新劇場版:序』では女性層、若年層などの新しい観客を惹きつけたと述べたが、公開に先立ち7/20からQlick.TVで行ったエヴァンゲリオンの無料配信は、それらの層に対し一定の影響力を持ち得たのではないと思われるので、それについて書いてみたい。
Qlick.TVの視聴層は10代が40%、20代が35%、30代が16%と圧倒的に若い層が多い。また女性層も40%以上存在する。アンケートを取ったわけではないが、1995年の放映時のファン層を考えると、Qlick.TV視聴者の中でリアルタイムでエヴァンゲリオンを見ていた人はさほど多くないであろう。
Qlick.TVでは7/20からエヴァンゲリオンの1話〜5話を無料で配信した。9/1公開の『エヴァンゲリオン新劇場版:序』のプレ・キャンペーンでもあったが、予想はしていたもののその反応は凄まじかった。
Qlick.TVの配信開始からから公開前日の8/31までのアクセスは数十万に及び、10/19の終了日までには実に合計100万回以上の視聴があった。同時にまるごとアニメで配信していた6話以降の有料課金へのアクセスも一挙に跳ね上がった。
『エヴァンゲリオン新劇場版:序』に対しQlick.TVがどこまで貢献できたかはわからないが、この数字を見る限りエヴァを知りたいという若い世代のニーズに十分応えられたのは間違いないと考えている。配信開始からわずか1年半足らずでケータイで映像を見る時代が確実に訪れているようだ。
ケータイのアピール力については、最近発売されたばかりの『勝手サイト』(石野純也/ソフトバンク新書)にも書かれているので是非一読して欲しい。フロントメディア代表市川茂浩の著書『誰も知らなかったケータイ世代』(東洋経済新報社)も併せて読むとケータイ世代の概要がほぼつかめる。
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