アニメ右肩上がりの要因2〜メディアの発展による牽引効果
2.3メディアの増加・多様化①〜多チャンネル時代の幕開け
ビデオの次にアニメを発展させる要因となったと考えられるのがメディアの多様化であろう。その口火となったのが衛星放送である。アニメにおけるメディア=ウィンドウは映画からはじまったがその変遷についてまとめてみると以下のようになる。
〈アニメウィンドウの変遷〉
年度 メディア/事業者/作品・ウィンドウ
1917年 映画/天活/『芋川椋三玄関番の巻』
1953年 長編映画/東映/『白蛇伝』
1963年 地上波/フジTV/『鉄腕アトム』
1983年 OVA/バンダイ/『ダロス』
1989年 BS/BS2/『敵は海賊』
1997年 UHF/tvk/『同級生2』
CS/AT−X/ディレクTV
深夜アニメ/TV東京/深夜枠
1998年 CS/アニマックス/スカパー!
BS/WOWOW/ノンスクランブル枠
2000年 BSデジタル/BSフジ/『ピポパポパトルくん』
2001年 インターネット/コンテンツジャパン/『ブラックジャック』
2005年 ケータイ/フロントメディア/まるごとアニメ
こうして見ると、1917年間(大正6年)〜1963年(昭和38年)までの46年間、ウィンドウは映画だけだったことがわかる。それ以降テレビの時代に入り1980年代以降から次第にウィンドウが増えはじめ、1990年代中盤以降から加速しているのがわかる。アニメの製作数が急激に伸びはじめたのもちょうど同じ時期である。
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