2007年を振り返る⑮〜「日本アニメーター・演出家協会」その3
製作・制作費はどこに消えたの?
ここ10年ちょっとでアニメの製作量は信じられないほど増えた。この状況はつくる側にとって「ウハウハ」もののはずである。製作量に比例して人員が増えてはおらず、生産性の向上でその分カバーしたので当然利益は増大するはずである。
ところが、実際それほど景気のいい話は現場から聞こえてこない。どこかの製作・制作会社が凄いビルを建てたとか、そこの誰かが高級な外車を買ったという噂もない。「チーズはどこへ消えた?」ではないが、JAniCA以前の問題として、製作・制作に回ったお金はいったいどこへ消えてしまったのであろうか?
ひょっとして社長だけが密かに私腹を肥やし、銀座で派手に飲んだりしているのであろうか?それとも脱税でもしているのか?
アニメ業界はオーナー企業が多いので、確かに社長が金を貯めようと思えば可能だが、銀座で飲めるような時間と金がある会社は少ないであろう。せいぜい、キー局や代理店との窓口がある大手企業の人間が接待費で飲んでいる程度である。
また脱税も少ない業界である。過去に例はあるが非常に少ない。これはアニメ業界が卓越した節税テクニックを持っているからではなく、単純に脱税というリスクを犯すほどの収益がないからであろう。現場を潤すはずであったお金はどこに消えたのであろうか?
>現場を潤すはずであったお金はどこに消えたのであろうか?
テレビ局と配給会社。
投稿情報: なし | 2008/05/11 13:39