ネット上のファイル交換違法化の動き⑪〜音楽ネット配信急拡大
前々回のブログで、日本のレコードメーカーはネット配信への対応が後手に回ってしまったと述べたが、21日にレコード協会からちょうど昨年度のネット配信売上が発表された。
それによると、07年のネット音楽配信の売上は前年の534億円から41%増えて754億円となった。既にジャンルとしてはCDシングルの売上を上回っており、今回は音楽DVDも追い抜いてCDアルバムに次ぐ位置を占めるようになった。
先月発表されたCDパッケージの売上は、対前年比96%の約3,911億円であり、こちらは1998年以来9年連続の売上減となったが、音楽配信の数字を加えると4,666億円となり、音楽総体としては1%アップとなった。
有料配信の数字がカウントされるようになったのは2005年からであるが、それ以来パッケージ減は止まらないものの、配信の数字が伸びているので総体としての売上減に歯止めがかかり、表の様に3年連続で前年を上回ることとなった。
〈音楽業界売上推移〉
パッケージ 売上 合計 前年比
2005年 422,210 34,283 456,493 105.85%
2006年 408,408 53,478 461,886 101.18%
2007年 391,113 75,487 466,600 101.02%
(単位:百万円)
6,075億のパッケージ売上を記録した1998年に比べると4/3程度の売上であるが、それでも回復基調に入ったことは喜ばしいことである。もしであるが、もっと早い時期に配信事業に取りかかっていれば回復も早かったかも知れない。
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