中国動漫事情④〜『スラムダンク』でさらに高まった中国のバスケット熱
中国はアジアで圧倒的な強さを誇るバスケット大国である。かつては日本と韓国、フィリピンの三つどもえで争ったアジア王者の座であったが、1975年に中国が男子アジア選手権(ABC)に登場すると、直ちにその地位を独占するようになった。そして、最近では世界の八強にまで食い込むほどの強さを見せている。
中国の強さの秘密は人材の豊富さと強化政策にある。何せ人口13億である。背の高い人間は掃いて捨てるほどいるであろう。また、旧ソ連のように国を挙げての強化策を取れるのも強みである。
日本も中国と互角に戦っていた時代もあったが、今では余りに大きな差が開いてしまった。この差を縮めるのはプロ化しか有り得ないが、中国では日本より一足先にプロリーグが生まれ、そこから王姚明のようにNBA入りするプレーヤーも誕生している。
日本で『スラムダンク』に憧れてバスケットを目指した子どもは多い。1990年代のミニバスや中学校のバスケ部には、桜木や流川に憧れる少年で一杯だった。そして、そのまま高校、大学へと進んでプレイした人間も多い。年代的には日本初のNBAプレーヤーとなった田臥勇太の前後の世代であろうが、もしあのまま『スラムダンク』連載が続いていれば、田臥に続くNBAプレーヤーがもっと現れていたであろう。
『中国動漫事情』の遠藤氏によれば、『スラムダンク』は日本のみならず、バスケット大国である中国にさらなる火をつけたそうだ。1996年から放映が開始され中国の子どもたちから熱烈歓迎を受けた『スラムダンク』は、日本と同じようにバスケットブームを巻き起こし多くの子どもをその道に招き入れた。そんな中に、『スラムダンク』憧れて本格的にバスケットを目指し、NBAの第一関門ともいえる中国のプロリーグ入りを果たした中国人選手がいたのである。
日本にもプロバスケリーグがあるじゃん!
なぜBJリーグを無視する?
投稿情報: | 2008/03/04 09:17
増田です。
中国の方が先に誕生したと言っただけで、無視したわけではありません。JBL(旧日本リーグ)は谷口、阿部の時代から見てますし、BJリーグも非常に刺激的な存在だと思って時々BSで見ています。
個人的にはBJリーグが日本のバスケットを救う存在になって欲しいと思ってます。JBLも含めて早く統一プロリーグをつくり、BJチェアーマンの河内さんが言ってるように中国を含めてのアジア・プロリーグまで行くべきだと思います。
以下蛇足。
一昨年に行われた世界選手権の準決勝(アメリカがギリシャに負けた試合)を見に行ったのですが、何と試合前だというのにパンフが売り切れていました。その時に、何という運営体制だと思いましたが、その後赤字を8億出したと聞いて本当に呆れてしまいました(コービーが来てたら黒字になってたかも知れませんが)。日本のバスケットを司る組織は余りにも脆弱ではないかと思います。
今回の一連のJBAのゴタゴタは世界選手権の運営失敗に端を発していますが、一刻も早くJリーグ(つまりBJリーグ型)のような体制を取らないと世界との差は開くばかりです。同時に選手もどんどん海外に行って欲しいと思います。現在、そこそこの人数がバスケット留学していますが、桜井のようなバスケットボードの上にコインを置いてこられるような身体能力の高い選手に早い時期から行って欲しいと思います。
これは私見ですがNBA(アメリカ)一辺倒の指導方針も見直した方がいいのではないかと思います。ギリシャがアメリカに勝ったように、NBAのお約束が通用しないガチンコ勝負ではヨーロッパスタイルの方が強いということが証明されてしまったと思います。ジュリコ・ジャパン時代の方が今より良かったと思いますし、もっと言えば能代の加藤先生(先代)のように、選手(日本人)の特性に合ったバスケットを目指すしかないのではと思います。オリンピックで得点王になった谷口のような、こだわりに満ちた正確無比の職人シューターを育てるとかでしょうか。
投稿情報: 増田 | 2008/03/04 11:26