氷川竜介『アニメビジネス45年の歴史』(月刊アスキー連載)〜アニメ「見巧者」による注目の連載
月刊アスキーで今月から連載がはじまった氷川竜介さんの『アニメビジネス45年の歴史』は必読である。このような切り口でアニメとメディアの関係性が語られるのはおそらく初めてであろう。短期集中連載とあるが「圧縮」などせず是非全てを語って欲しいものである。
氷川さんは承知のように見事な切り口でアニメの読み解き方を語るBSアニメ夜話の「アニメマエストロ」(氷川氏曰く、自分がマエストロなのではなくそれらの方を紹介する役割であるとのこと)であるが、その解説を聞く度に目のウロコが1〜2枚確実に落ちる。氷川さんは紛うことなきアニメ「見巧者」である。
カットカットにまで及ぶ鋭い分析は詳細なデータに基づく確かな洞察力に裏付けられているが、氷川さんはそこにとどまらない。作品だけではなくアニメ界全体の文脈を見通す読解力を持っているのだ。間違いなくアニメ言論の第一人者である。
月刊アスキーではじまった『アニメビジネス45年の歴史』は氷川さんが主にコミュケでの販売を目的にプライベートで定期発刊している小冊子「ロトさんの本」の最新刊である『アニメとTV放送45年間の果てに』が土台になっているものと思われる。ロトさんとはニフティでのハンドルネームとのことで、この小冊子は現在Vol.20まで刊行されているが、市販されていないため原則コミュケの会場でしか手に入らないとのことであるが、機会があれば選集の形でも是非一般販売をして欲しいと思っていたところ今回の連載がはじまった
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