アニメ夏興行特集4『スカイ・クロラ』
押井守のメッセージは届いたか
前作『イノセンス』の興行収入は10億、同年公開された『スチームボーイ』が11.6億であった。これは図らずも劇場クールアニメに興行的限界を示唆しているように思えた。結局、日本の劇場アニメはジブリとテレビアニメの劇場版、例外的にエヴァンゲリオンしかないのであろうか。
『イノセンス』はジブリの鈴木敏夫氏が宣伝プロデューサーの上に東宝が配給ということもあり期待感は高かった。しかし、それでも興行収入10億止まりであったことが今作の興行的スケールダウン感につながっているのだろう。
公開週末2日間で1.1億円の興行収入、興行通信のランキングでは初登場7位であった。翌週9位、翌々週はランク外であった。同日公開の『劇場版NARUTO−ナルト−疾風伝 絆』が30日間で興行収入11億円とあるので、おそらくその半分程度ではないか。
『スカイ・クロラ』公開のタイミングで押井氏の著作を紹介したが、そこには若者に向けてのメッセージが込められているとあった。しかし、実際劇場に足を運んでみると異様と思えるほど観客の年齢層が高かった。果たして若者に押井守の声は届いいたのであろうか(もちろんDVD、ブルーレイで見るという方法もあるだろうが)。
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