アニメ関連メディア情報188 アニメと音楽ビジネス(11)〜サンライズ音楽出版の躍進
マクロスFで音楽制作を一手に引き受けたのはビクターエンタティンメントである。菅野よう子が手がけるアニメ音楽をほぼ一手に引き受けているが、ビクターエンタティンメントの中でも有力な売上部門となっているが、ここが今回のケンウッドとビクター合併の過程で親会社JVCの一部門となった。ビクターエンタティンメントにとっては大打撃であったろうが、それだけこの部門が優秀であったということの証左であろう。
もちろん、幾つかのアニメ企業においても意識が高まり音楽出版を持つようになっている。東映アニメーションは東映アニメーション音楽出版(2001年設立)、トムスミュージック(1999年設立)も所有している。これらの中でも音楽に対して積極的に取り組んでいるのはサンライズで、サンライズ音楽出版(2002年設立)を基軸にした活躍が目立つ。
サンライズ音楽出版の躍進は2002年からの機動戦士ガンダムSEEDシリーズ以降顕著である。ソニーミュージック、ビクターエンタティンメントらとのコラボレーションによりガンダムSEEDのOP/ED枠から記憶に残るヒットを連発するようになる。その結果、2007年度決算では音楽関連売上がサンライズ総売上の何と11%、金額にして約15億円を占めるようになるのである。このガンダムやマクロスFの展開を考えるとアニメ産業はもっと音楽と深く関わるべきではないだろうか。
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