〈手塚治虫とアニメ〉アニメの繁栄を築いた手塚治虫
アニメにおける手塚治虫の功績1〜マンガに劣らない功績
以上見てきたように、手塚治虫がアニメにおいて果たした役割もマンガに劣らず大きいのである。特にアニメの場合、マーケットが国際的であり、その65%を日本が締めるようになったということを考えると、そのきっかけをつくった手塚はやはり「アニメの神様」と称されても然るべきであろう。
手塚がアニメの世界に残した業績をまとめると以下の5つに集約される。
〈アニメ界における手塚治虫の業績〉
1) 日本で最初に商業TVアニメを製作・制作した。これがアニメにおける手塚の最大の業績であり、このことは永遠に語り継がれるべきである。
2) 『鉄腕アトム』を成功させTVアニメの基本的ビジネスモデル(マンガをアニメ化するパターン、マーチャンダイジングビジネス)の先鞭をつけた。これでアニメがビジネスとして確立された。
3) 日本流のリミテッド・アニメ制作手法を生みだしアニメの生産性を飛躍的に高めた。
4) 『鉄腕アトム』をローコストで制作することで日本のアニメの競争力の源泉である経済性を勝ち得た。
5) その後の日本のアニメ産業を担う多くの人材を育てた。
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