〈手塚治虫とアニメ〉アニメの繁栄を築いた手塚治虫
アニメにおける手塚治虫の功績2〜日本のアニメの特性を形づくった
私は前著で日本のアニメが世界の65%のシェアを持つに至った競争力を、
1)エンタティンメント性
2)経済性
3)生産性
の三つにあると指摘した。
つまり、日本のアニメは面白くかつ価格が安い、そして量も豊富ということである。そして、この特性の源に『鉄腕アトム』があるのだ。
日本のアニメの面白さは原作であるマンガの持つキャラクター性、ストーリー性に寄るところが大きい。前にも書いたように、日本がマンガ大国になったのは手塚治虫を中心に発展したストーリーマンガが優れたエンターテインメント性を持っていたからであるが、アニメはそれをそのまま取り込んだ。
マンガの第一人者である手塚がアニメをはじめたのだから当然のことと言えるが、これによって日本のアニメの面白さは保証された。今でも、アニメの原作の大半はマンガであり、その意味でアニメとは表裏一体であるが、この流れは手塚が日本で最初のTVアニメを手がけたことによって決定的になったと言えるであろう。
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