産学協同というより一体型の中国
digilandと名前にあるようにここはデジタル関連の技術が売り物でアニメ、実写のCG制作だけではなく、編集やミックスダウンなどのポスポロもこなす会社であった。
社長で教授の張さん。ダブルの肩書きを持つ人が沢山いるようだ。
だが、驚いたことに会社を訪れてみるとそこは北方工業大学のしゃれた校舎であり、学生と思しき人間が作業するその光景は大学の研究室のようでもあった。そして、次に人材育成センターを紹介するとdigiland代表の張氏に連れられて行った場所は単なる大学の教室であった。
人材育成センター。見た通り大学の教室である。
恥ずかしい限りであるが中国ではこのような産学連携というより一体型の取組が当たり前であるとそこで初めて知った。大学発ベンチャーどころではなく大学がそのまま制作会社なのである。
日本の場合、国立大の教員が民間事業と兼務するというのは難しいようだが、中国の大学ならどこでも見られるのだそうだ。まあ、共産党の幹部が民間企業のトップにつく国であるからそれも当然なのであろう。
主にゲームをつくっている製作会社が入っている「団地ビル」。
このビルの入り口に掲げられていた政府各省からの「鑑札」。スポーツ体育局のがあって何故かと思ったがサッカーゲームなどのスポーツゲームをつくっているからなのだそうである。
当然の如く働いているのは学生たちで普通の商業作品の制作に参加している。今年公開された映画を見せてもらったが、アカデミックライセンス(推測ではあるが)の上に人件費がタダ(こちらも推測ではあるが)とあっては、まだまだ生産性は低いと思われるものの恐るべき価格競争力と言えるであろう。
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