『アニメ最前線の声 メカビ・クリエーターインタビューズ1』
講談社アフターヌーン新書/講談社編
(09年10月/税別819円)
本書はオタク総合誌『メカビ』で好評だったインタビュー記事をまとめたものである。以前紹介した、現在もアニメージュで連載されている小黒祐一朗さんのインタビューをまとめた『この人に話を聞きたい
アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001』もアニメ産業を知る上で参考になるが(このインタビューは深いものがあります)、この種の本がもっとあっていいと思う(個人的というか職業的な要望ですが)。
この本で興味深いのは日テレの中谷氏へのインタビューである。クリエーターが多い中、プロデュースサイドである中谷氏の発言は貴重である。
中谷氏が担当している枠はあの日テレ火曜深夜枠である。『ベルセルク』『アカギ』『はじめの一歩』『NANA』『DEATH NOTE』など数多くのヒットを生み出し深夜帯の「ゴールデンタイム」と言ってよい。実際、この枠の作品は面白いほどよく当たる。しばしばその枠の制作を担当している(多分一番多く)会社に在籍していたので実感がある。
ノイタミナと並んでヒットを連発するこの枠の秘密をこの本で是非確かめて欲しい。深夜アニメには珍しい編成枠の仕組みを直接中谷氏の言葉から汲み取っては如何か。
コメント