『Despicable Me』の顛末1
『Despicable Me』、邦題『怪盗グルー』にまつわるお話しである。この作品をインターネット知ったのが7月初旬、これは面白いと思った。特に三姉妹のアグネスがとっても魅力的。ユニコーン好きというキャラ設定も成功している。
予告編を見てアグネスの以下のシーンにしびれた。
■ 「Does this count as annoying?」といってアグネスがホッペをペタペタ
■ 遊園地で大好きなユニコーンのぬいぐるみを見つけて、「He's so fluffy, I'm gonna die!」。
■ ユニコーンのぬいぐるみをゲットして「It's so fluffy!」。
歴史に残る?名場面である。
そして、その後間もなく北米でリリースし大ヒット(と呼んでもいいだろう)、現在年間BOX OFFICEの6位に位置している(『トイ・ストーリー3』が1位、『ヒックとドラゴン』が7位、『シュレックフォエバー』が8位)。
ということもあり、嫌が上でも期待感の高まりどうしても見たくなった。そこでユニバーサルの方にお願いして試写を見せて頂くことになった。場所はイマジカの3Dスクリーン。ところが、ここで予期せぬハプニング。それは吹き替え版であったことだ。
それまで見ていた予告編は英語だったので当然字幕版と決め込んでいた。まあ、古い人間なので洋画は字幕版と決めているのだが、今回はご好意なのでいた仕方ない。「鶴瓶」グルーを見たのであった。
うーん、予測はしていたが鶴瓶の香りが(というより臭い)強烈。山羊のチーズを食べると蕎麦に山羊が居るのではと錯覚するが如く鶴瓶の顔が頭の中に浮かんでくる。ちょっとたまらない。他の声優はほとんど違和感がないのに何故か。
それは本来のグルーのキャラと鶴瓶がかけ離れているためであろう。グルーはコメディによくある「超悪党」タイプのちょっと抜けたキャラではあるが結構おしゃれでもある(柳原良平のアンクルトリスに似ている)。美意識があるとでもいおうか、ひょっとしてパリを中心に制作されたことと無縁ではないのかも知れない(ユニバーサルにちらっと聞いてみたところ、親切にもグルーのアクセントは多分広範囲のヨーロッパで東欧風ではないかという感想を頂いた)。
ところが鶴瓶は残念ながらおしゃれな感じがしない。何せ大阪弁のままの吹き替えである。差別する訳ではないが、青山、六本木みたいな場所がなく全部池袋の様な大阪におしゃれは似合わない(私が言ったのではありません。昔、上田正樹がステージの上でそう言ってたのです)。だから、浜ちゃんのシュレックは違和感がないのである。
下図はジャパニーズ「グルー」
*上田正樹曰く・・・
「あのな、大阪には青山や六本木みたいなおしゃれな場所はあらへんのや。だったら、東京でどういったどういう街かというと池袋や。みんな池袋や」
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