『もっとわかるアニメビジネス』解説25
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」2
アニメビジネスの中心に存在するもの2
テレビが中心の国、劇場が中心の国
日本の映像生態系の頂点に位置するテレビ局。この力は圧倒的である。テレビのみならず映画を実質的に製作・制作しているのは放送局である。日本のアニメビジネスもそれに沿って企業活動を行ってきた。その結果、日本はテレビアニメの国となって行く。
そんなテレビアニメの国において、劇場アニメ専門スタジオはジブリだけ。まあ、歴史的に見てもテレビ誕生以前はともかく、劇場アニメ中心だったのは1963年以前の東映動画とジブリだけである。
そんな日本に対し、彼の映画の国には劇場アニメーションのスタジオは多い。総本家のディズニー・アニメーション、今や分家から総本家を管轄するに至ったピクサー、これも総本家からの流れを組むドリームワークス。この三つは誰でも知っている。
まだまだある。1987年創業、『アイスエイジ』『ロボット』など主にFOXのCGアニメーションを制作しているブルー・スカイ・スタジオ。CG業界では老舗である。
1994年創業、『アナスタシア』『タイタンA.E.』『Fantastic Mr.Fox』をつくったFox Animation Studios。2002年来るべきCG映像の時代に対応して設立されたソニー・ピクチャーズ・アニメーション。『オープンシーズン』『』『サーフズ・アップ』『晴れ時々ミートボール』(これは面白かった)などをリーリースしているが、ヒットに恵まれない
2007年Fox Animationで社長をしていたChris Meledandri(何と発音するのかわからない。メレダンドリ?)が創立したイルミネーション・スタジオ。いきなり『怪盗グルーの月泥棒を』大ヒットさせたのは記憶に新しい。
長編劇場アニメーションとTVシリーズをやっている主な会社としては、カトゥーン・ネットワーク、スタジオ、ワーナー・アニメーション、ユニバーサル・アニメーション・スタジオ、マーベル・アニメーションなどがある。
また、TVCartoonの代表的なスタジオとしては、ニコルオデオン・アニメーション・スタジオ、ニルバーナなどがある。
そして、最近パラマウントは2014年にパラマウントアニメーションを稼働させることを発表した。これでドリームワークスとパラマウントの関係は微妙となり、自主配給の可能性も取り沙汰されている。いずれにせよ、アニメーションを軸とする競争は激化しそうである。
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