第八章「アニメ企業研究 国内篇」7
アニプレックスの時代1〜アニプレになるまで
スタジオ以外で元気といえばやはりアニプレックスである。ここにはA-1Picturesというスタジオがあるが、現状では一心同体と考えた方がいいだろう。
アニプレのビジネスにおける根本はパッケージである。オリコンやGfKジャパンによれば、2010年のパッケージ売上トップメーカーとなっているのを見てもその元気さ加減が分かる。
1995年設立のアニプレは、あくまでもソニーグループ内であるが色々と変遷を遂げている。最初はソニーピクチャーズ・エンタテイメント(SPE)のパブリッシュング部門としてスタート、1997年にソニーミュージック・エンタテイメント(SMEJ)との共同出資でSPE・ソニービジュアルワークスが発足。そして、2001年にSME100%の会社となりSME・ソニービジュアルワークスとなるのだが(一字違いの社名変更はわかりにくかった)、それまでのSPEとの関係で現在も映像パッケージの販売はSPEが担当しているのであろう(あるいは映像は潜在的にSPEが強いという判断かも知れないが)。
1997年のSPE・ソニービジュアルワークスがアニプレの事実上のスタート点となるのだが、この時から既に「アニプレラッキー伝説」が生まれる素地があった。いきなり『るろうに剣心』が大当たりするのである。これで大いに活気づくのだが、今のような路線に真っ直ぐ進む訳ではなく、『スノーマン』『はれときどきぶた』『キョロちゃん』といったキッズ向け作品も並行していた。
そして、2003年にSMEから非音楽系事業を分割したソニー・カルチャーエンタテイメントが設立し、そこの傘下となり、社名がアニプレックスと変更。さらに、2006年SMEがソニー・カルチャーエンタテイメントを吸収、SMEの子会社となり、これが最終形となっている。
コメント