CGアニメセミナー
人材育成セミナーの次はCGセミナーである。こちらは映画専門大学院大学の授業で行った。その主旨は以下の通り。
「『映像のデジタル化』が言われて久しいが、今やその存在は映画・映像制作に欠かせないものとなって来た。実際、デジタルを知らなければ映像構成や予算作成が難しい時代に突入し、作品経営者であるプロデューサーにとってもデジタル知識は欠かせないものとなっている。その視点に立って、今回のセミナーでは映像業界の中で映像のデジタル化に携わって来た先駆的プロを招き、CG技術の基本知識や制作方法、工程、現状などについて具体的な話を聞く」
ということで、1月14日(土)に実写におけるCG映像ということで、オムニバスジャパンのCGI事業部プロデューサー岡島岳洋氏、またセルアニメにおけるデジタルの活用ということでサンライズデジタル制作部部長/D.I.D.スタジオCGプロデューサー今西隆志氏をお招きして話を聞いた。
まず、オムニバスの今西氏。実は大学院の在学生にオムニバス設立当時のメンバーがおり、その紹介で来て頂いたのであるが、社名がカナダの会社のものであるとは知らなかった。それでジャパンなのであるが、本家はとっくに無くなっているそうである。しかし、結局社名はそのまま残したとのこと。岡島氏はにはその後の食事会(オムニバスのOBも参加)においても色々な貴重な話を伺うことが出来た。『海猿』『牙狼』『坂の上の雲』などにおける苦労や評価の話を通じて、実写においてもデジタル、CGの役割が大きくなっているのを如実に感じた次第である。
サンライズの今西氏はセルアニメにおけるデジタルやCGのお話であったが、具体的には今取り組んでいる『バトルスピリッツ 覇王』を中心とした内容であった。サンライズというとガンダムや尖った作品に目が行きがちであるが、キッズファミリーも手がけている非常にバランスの取れたスタジオである。『バトルスピリッツ 覇王はその中でも王道を行くであるキッズファミリーあり、年かを通じてオンエアーというボリュームは、毎週一本制作しながらCGキャラをつくり続けるというのはしんどいであろうが、会社に随分貢献する部分が多いと思われる。そんな話も含めて色々伺った次第である。
実は、このCGセミナーまだ終わったわけではなく、1月28日(土)にはフルCG作品がテーマということで、白組の八木竜一監督と渋谷紀世子プロデューサーをお招きして『もののけ島のナキ』の話をお聞きする予定である。こちらも楽しみであるが、もし聞きたい方があればメール下さい。大学院生、OBが対象ですが、枠を設けますので。
ということで、次回からは「2011年のアニメ産業を振り返る」を掲載する予定です。
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