2011年アニメビジネス動向回顧17
【10大ニースその8:アニメ配信本格化の兆し】
スマートフォンの本格的な普及と共に2011年にはアニメの配信も確実に広がった。そういう意味では話題に事欠かない年であった。
その潮流を幾つかに分けると以下の3つに収束されるかと思う。
ひとつめはアニメ配信サービスの充実。タイトル数が増えたのはもちろんであるが、ニコニコ動画などでは最新アニメタイトル10本前後が常時無料で見られる様になった(2011年春は14タイトル)。いわゆる追っかけ型の配信である。ユーザーにとっては有り難いこのサービスはおそらく今後拡充していくものと思われるが、メディアとして確立するかどうかなどアニメ業界にどの様な影響を与えるかは現時点ではまだわからない。
二つ目は海外への配信サービスの活性化である。7月にはニコ動が日本のテレビ放映と同時展開で、新作アニメ6作品を海外英語圏向けに配信をスタート。10月には『Fate/Zero』がニコ動を利用し日本語の音声に韓国語、中国語・繁体字、中国語・簡体字、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の8ヶ国語の字幕がつけた配信を全世界に向けてスタート。
12月にはテレビ東京が『NARUTO』『BLEACH』『SKET DANCE』の3番組を中国に対し即日配信。大手動画配信サイト「土豆」と提携し、日本での放映より1時間遅れで配信することになった。そして、その後もニコ動を利用した放送と同時の海外へ配信が続いている。
三つ目は海外勢配信サービスの参入。
まずクランチロールが国内スマホ向けの配信事業を4月からスタート。さらに、9月にはHuLuが定額サービスを開始、話題を集めた。
そして、12月には「大本命」YouTubeが有料配信を開始した。当初は映画中心であるが当然アニメなど売れるコンテンツは意識しているであろう
こんな感じの2011年であったが、ジョブスが神格化されたことによるappleの大躍進もあり今年はより一層速度を早めるものと思われる。
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