2011年アニメビジネス動向回顧18
【10大ニースその9:アメリカンアニメーションバブル小康状態】
CGアニメーションが落ち着いた2011年
BOXOFFICEに5作品もアニメーションが登場した2010年のアメリカ(北米)は、まさにアニメーションバブルと言ってもよい状況であったが2011年はどうか。
ということで年間BOXOFFICEを見るとベスト10に入ったのは8位の『カーズ2』のみであった。これだけを見るとブームが去りつつあるような感じがするが、ベスト20まで見ると、15位に『カンフーパンダ2』、16位に『長靴をはいた猫』があり、18位『RIO(リオ)』であった。
ちなみに、実写との合成である『スマーフ』は19位、同種の『Alvin and the Chipmunks : Chipwrecked』20位であった。
さらに、ジョニー・デップの『RANGO(ランゴ)』が22位、『イースターラビットのキャンディ』が25位で1億ドル突破の合格ラインの中に入っている。
こうした状況を見るとそれほど落ち込んだとも言えないであろう。ただし、2億ドルを突破するのは希なケースとなって来ており、総体的に平均値は落ちてきているであろう。
まあ、今年も見てみないと傾向はわからないが、現状のラインナップで言うと夏のピクサー作品『メリダとおそろし森』が本線で、他に1億ドルを超えそうなのは、ドリームワークスの『MADAGASCAR 3: EUROPE'S MOST WANTED』『RISE OF THE GUARDIANS』、FOXの鉄板『ICE AGE: CONTINENTAL DRIFT』、ディズニーの『WRECK-IT RALPH!』か。
他にもソニーの『THE PIRATES! BAND OF MISFITS』『HOTEL TRANSYLVANIA』、ユニバーサルの『DR. SUESS' THE LORAX』があるが、こちらはギリギリのラインか。
このラインアップを見ていると、どうしても2013年のピクサー『モンスターズユニバーシティ』に目が行ってしまう。来年は日本でも宮崎作品があるが、アメリカも賑わうであろう。
それでこの項をアップしようと思ってアメリカのBOXOFFICEを見たら、『DR. SUESS' THE LORAX』が大ヒット。3月2日(金)にリリースのこの作品がファーストウィークエンドで7,000万ドルを記録した。
これは『ファィディング・ニモ』『ミスター・インクレディブル』とほぼ同じスタートである。1億ドル超えは間違いないが果たしてどこまで行くか?アメリカは春から縁起がいいようである。
でも、多分日本では多分その10分の1も行かないだろうな。DR. SUESSの知名度ほとんどゼロだし・・・
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