(2013年4月/板越ジョージ/ディスカヴァー携書1,050円)
先月10月23日に大手レンタルビデオチェーンのブロックバスターがニューヨーク州南地区破産裁判所に対し、米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。最近アメリカに行った人間に聞いた話では、パッケージが日常生活からほとんど消え去っている状況とのこと。
多くの人間はX−BOXなどを通じてネットフリックスから映像をレンタルしているそうである。もちろん、iTunesなどもそれに含まれよう。流通においても完全にデジタル化されている。
このような状況において、日本のアニメはどの様にすれば良いのか。これに関し、『結局、日本のアニメ、マンガは儲かっているのか?』の著者は示唆に富んだ提言をしている。業界のコングロマリット化、プロデューサー育成などうなずける点も多い。
今後、海外における日本のアニメの生筋を考えると二つの道があるように思える。ひとつはキッズアニメの強化。なんだかんだと言って、世界市場はキッズアニメが主流である(ファン向けアニメの製作も市場も日本にしかない)。上映枠も放送枠もあり、それとグッズで収益を上げるというビジネスモデルである。
少子化が進む日本であるが、世界的に見れば人口は増えているのである。また、テレビの受信機市場も新興国を中心にまだまだ需要が多い。そのことを考えるならば、キッズアニメに勝機は十分あるだろう。実際、海外市場をメインとした『スーラジ・ライジングスター』や『忍者ハットリくん』、『獣旋バトル モンスーノ』『Scan2Go』などの作品が生まれている。
(次回に続く)
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