(2013年12月/宮崎駿/ロッキング・オン/税別1,600円)
本書は『CUT』に掲載をメインに、アニメージュ文庫『また、会えたね!』と『風の谷のナウシカGUIDEBOOK』からの抜粋インタビューで構成されている。『CUT』はポニョ以降、後者の二つはそれぞれ1983年と1984年のものである。
このインタビューで宮崎監督は「1ヵ月で2億円ずつなくなっていくんですよ?」という発言があるが、この「1ヵ月で2億円」はどういみ意味か。単に製作費で世に言う「販売費」だけなのか、一般管理費を含めた「販管費」なのか。
監督としての発言を考えると「販売費」であろうし、取締役として発言と考えると「販管費」であろう。いずれにせよ、前後の文脈から考えると、何もしなくても出て行くお金と受け取られる節もあるので、おそらくジブリを維持する金額と考えられる。
この発言で分かるのは、基本的にひとつのラインで作品制作しているジブリの場合、維持費がそのまま制作費になるということである。従って、完成まで2年費やせばその分が制作費としてカウントされるということである。とは言え、開発やプリプロ期間はフル活動していない訳ではないので、それが維持費の案分で制作費にカウントされるものと考えられる。
次回はその2。
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