『デジタルコンテンツ白書2007』
(財団法人デジタルコンテンツ協会企画・編集・発行/6,000円)
日本のコンテンツに関する総体的な白書。類書に電通総研の情報メディア白書(15,750円)があるが価格に結構な開きがあるのでこちらの方がコンテンツの概観を知るという目的であれば手頃である(昨年は4,500円だったが)。
本書がメディア白書と異なるのは主要コンテンツ(マンガ、映画、放送、アニメ、音楽、ゲームなど)のデータの他に各分野や海外動向などについての解説が載っていることであろう。蛇足ながら本書の編集を手がけたデジタルコンテンツ協会が最近出した『コンテンツ in 中国』は失礼ながらこの種の財団法人が手がけている編集書としては思いの外役に立った。
アニメーション業界に関して言えば、拙著『アニメビジネスがわかる』でも述べたが、売上にしてもそれがどの時点でのものであるかなどの説明がない。また数字の根拠や計算法が示されてないので情報メディア白書と売上が異なる点があってもその理由がわからない(情報メディア白書にも同じことが言える)。映像ソフト協会などは別として各データについてはその根拠や計算方法を明示して欲しいものである。
コメント