サムライアニメ2本〜『ストレンヂア』VS『アフロサムライ』2
アクションを見せたいという意味ではGDHの『アフロサムライ』も同じであるが、こちらの方はアピールしたいものが最初から明らかである。
『アフロサムライ』が誕生するきっかけは、アソシエイト・プロデューサーにクレジットされているエリック・カルデン氏が日本を訪れた時、たまたまアフロサムライのフィギュアを見つけたことにあったと聞く。そこにはおそらくアメリカで大ヒットした川尻善昭監督の劇場アニメ『Ninja Scroll(獣兵衛忍風帳)』が念頭にあったのではないかと推測される。
1993年に日本で公開された『Ninja Scroll(獣兵衛忍風帳)』は日本でほとんど話題にならなかったが、1995年アメリカで発売されビデオ/DVD併せて80万以上の売上となる大ヒット、改めて「ニンジャ」や「チャンバラ」に対するニーズが確認された。
『アフロサムライ』のターゲットはそういったアメリカの「ニンジャ」や「チャンバラ」に興味を持つ層であった。果たしてその手応えは十分で、マッドハウスの小池健がディレクションしたデモ・フィルムを見たハリウッドの大物俳優サミュエル・L・ジャクソンからプロデュースのオファーがあった。
これによってプロジェクトは大きく前進、TVシリーズ化が決定し今年1月にアメリカのCATVチャンネル、スパイクTVでオン・エアーされた(25分×5話)。このシリーズは先頃WOWOWでも放映されたが本映画はそれを劇場用に再編集したものである。
『アフロサムライ』に対するサミュエル・L・ジャクソンの思い入れは相当なもののようでこの作品でも主役の声優を務めている。それもあってかアメリカではDVDのセールスが好調らしい。難しいのはむしろ日本のマーケットであろう。
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