2007年を振り返る③〜ロボットアニメとエヴァ
アニメージュの「2007年知っておきたいアニメ事情」の二番目と三番目にあるのが、「〈再興するロボットアニメ〉王道回帰・新機軸」と「〈『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』大ヒット〉」である。これに対応する項目は2006年の十大ニュースの中にはないので、2007年に顕著にその傾向が見られたということであろう。
確かに昨年はロボットアニメが多かった。『GRジャイアント・ロボ』からはじまって、10月スタートの『ガンダムOO』までテレビ、劇場問わず多くのロボットが登場した。この中でも特筆すべき作品はやはり『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』であろう。この作品に関してはアニメ関連メディア情報11でも書いたが、劇場アニメで今年一番の大ヒットを記録しその健在振りが注目された。
ロボットは日本独自の文化である。ロボットマンガから、アニメ、玩具、そしてリアルロボットまでこれほど多様で重層的なロボット文化を持っている国はない。その原点には手塚治虫の『鉄腕アトム』があるが、日本でロボット文化が花開いたのにはその宗教的土壌や歴史的事由によるところが大きい。これに関してはまた項を改めて書いてみたい。
今年は手塚生誕80周年(死後20年)になる。現在アニメ製作・制作の一線で活躍しているクリエーターたちは『鉄腕アトム』や『鉄人28号』、また永井豪をはじめとする1970年代初期の一連のロボットアニメ、あるいはガンダムを見て育った世代である。自分たちの創作の原点にロボットがあっても不思議はない。
2008年もロボットアニメは健在なようだ。マクロスの新シリーズ、それにコードギアスとガンダム00の2ndシーズンが予定されている。本年も一定数のロボットアニメが世に送り出されて行くであろう。
エヴァの第二弾『エヴァンゲリヲン新劇場版:破』は2008年公開となるはずだが、今のところ確定的な情報は聞こえてこない。大ヒットしたので安心して遅らせられると思ったわけではないだろうが、もし今年公開されると、夏公開の宮崎、押井作品と並んで、2004年の『ハウルの動く城』『スチームボーイ』『イノセンス』以来の大作そろい踏みになるのだが・・・
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