2007年を振り返る⑦〜「アニメのバラエティ化」と「ノイタミナ好調」
帰宅が遅い大人のゴールデンタイム
TVアニメ減少傾向の次にあるアニメメージュの「2007年知っておきたいアニメ事情」は「アニメのバラエティ化進む?」である。パロディやマニアックなギャグ、楽屋オチ的傾向の作品が多く、その理由としてアニメージュではネットユーザーの存在を上げている。
ネットユーザーがブログや掲示板で作品について突っ込みを入れることで「参加」(ツッコミを入れて)して楽しんでいるという指摘があり、そういう面は確かにあるだろう。これは前述したように、総体的に作品が多いが故にこうした遊びが許されている側面もあるだろう。
一方、同じ「2007年知っておきたいアニメ事情」には「フジテレビ『ノイタミナ』好調」に見られる、幅広いターゲットに向けられた作品群の好調ぶりが伝えられている。確かに、先月終了した『もやしもん』も深夜ながらアニメ番組視聴率ベストテンに二度も登場し(12/6と12/20放送分)、土6ガンダムを上回ることもあった。ちなみに最終回はベストテン10位ながら5.2%であった。
ノイタミナに先んじてこの種の路線を確立していたのが日テレ火曜日の深夜枠である。今は『逆境無頼カイジ』をやっているが、『はじめの一歩』『MONSTER』『DEATH NOTE』など、マニア向けの深夜アニメとは一線を画すエンタティンメント路線でノイタミナ枠と常に深夜帯におけるアニメ番組視聴率のトップを巡って争っている。
ノイタミナと日テレ火曜枠は、深夜といっても比較的浅い時間である。残業や飲みに行って家に帰るとちょうどやっていたりする。何かと忙しい大人にとってちょっと遅めのゴールデンタイムと言えるかも知れない。
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