『中国動漫新人類』に見る中国動漫事情㉔〜中国のアニメ政策事情/金も出さずに口を出す
なかなか役所と縁の切れない中国のアニメ製作であるが、難儀なのは作品が完成したあとまで政府の審査を受けなければならないことである。作品が完成しテレビ局納品前に再度政府のチェックが必要で、それに必要な以下の書類を見ると面倒だなと思わざるを得ない。
①「テレビアニメ審査報告表」(*内容がよくわからない)
②制作機構の資格証明
③テーマ計画企画提案批准証書のコピー(*企画認可証のこと)
④完全な画面、音声がある1/2インチの録画テープ1セット
⑤サンプルの内容と一致する最初・最後部分の中外文字幕
⑥500字以上の内容紹介など
以上であるが、これに基づき省レベルの広電局もしくは広電総局のテレビドラマ審査委員会は、制作参加人員、資本構成、国産品か輸入品か判断しながら50日以内に審査し、「アニメ発行許可証」を発行するという手順である。
スポンサーならいざ知らず、金も出さないのにこう口を出されてはたまらないような気もするが(ただし、政府の助成金が出る場合や出資する場合もしばしばあるようだ。でも、よく考えればそれも国民の税金なのだが)、何よりも怖いのはこのレベルで拒否されることである。製作者としてはスポンサーやテレビ局の納品を拒まれるならともかく、役所の判断でオンエアーできなければ目も当てられないではないか。
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