第7回東京国際アニメフェア⑦〜斬新なラインアップのマッドハウス
東北新社の主催で『ハイランダー』の日本語版制作発表会が行われた。言わずと知れたハリウッド映画のリメイクであるが、川尻善昭監督のマッドハウス作品である。プロデュースは昨年『TMNT(Teenage Mutant Ninja Tertles)をワーナー配給で全米リリースし、現在『鉄腕アトム』と『ガッチャマン』の3Dアニメを製作中である香港のスタジオImagiである。
わざわざ日本語版制作発表会と銘打ったのは主役の声を小栗旬が務めたからであろう。小栗の事務所の社長はマッドハウス制作の『バンパイアハンターD』『獣兵衛忍風帖龍宝玉編』のプロデューサーであり(ちなみに、『太陽を盗んだ男』『あずみ』『クローズZERO』などもプロデュースしている)、おそらくそうした関係から今回の起用が決まったのであろう。アメリカで評価の高い川尻監督による本物の「映画」を是非見てみたいものである。
それにしてもマッドハウスは質量共に凄いとしか言いようがない。その斬新な企画性、新規性については他のスタジオの追随を許さないものがあり(ただし、リスクも大きいが)、どのような作品を生み出し続けるのか目を離せない。同時に、その生産性の高さにも目を見張るものがある。よく、これだけのクオリティのものを(まだ出来ていないが)これほどつくれるものである。
湯浅監督の『カイバ』、出崎監督の『ウルトラヴァイオレット コード044』、三回目の『キャシャーン』といったテレビ・シリーズも期待感十分であるが、マッドハウスの場合、本命は劇場アニメにあると思われる。日本で本格的な劇場アニメを制作できるスタジオは数少ないが、これだけの質量をこなせるマッドハウスはスタジオとしてピカイチの存在と言えよう。。(明日に続く)
〈お知らせ〉
拙著『アニメビジネスがわかる』が現在アマゾンで品切れ中であるが、もうすぐ再刷されるのでお求めの方は今しばらくお待ち頂きたい。ということで、発売より苦節?8ヶ月にしてようやく二刷りと相成った次第で、本を購入された方に改めてお礼申し上げる次第である。
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